2005年11月06日
価格の不思議
新しいカテゴリーを作ってみました。
ダイヤモンドについて知っているようで知らないこと。業界では当たり前のことでも、普通に考えると不思議な常識。思いつくまま書いていきます。第一回は価格について。
価格といっても流通価格のことですが、ダイヤモンドは1カラット当たり○○円。といった計算をします。つまり1カラット当たり50万円で、0.5ctの場合商品価格は25万円となります。
実際には0.512ctのように1000分の一まで計算しますから、もっと複雑な数字になります。この1カラット当たりいくらというのを、業界では”ガイ○○円”という呼び方をします。
さらに複雑なのは、同じクラスのダイヤでも大きさによってガイの価格が異なってくることです。例えばまったく同じクラスのダイヤでも0.5ct台が50万円でも、0.4ct台は45万円だったり、0.3ct台では40万円になったりする訳です。大きさが倍でも価格は倍以上になるのはこんなシステムになっているからです。
<クラスが同じだった場合の価格の不思議>
(仮に.05ct台がガイ50万円、0.4ct台がガイ45万円としたとき)
0.501ctの価格:50万円×0.501=250,500円
0.499ctの価格:45万円×0.499=224,550円
わずか0.002ctの差で価格差は25,950円にもなってしまうのです。
ちなみに0.501ctと0.503ctの価格差は、わずか1,000円です。
0.501ctと0.499ctの差はどこにあるのでしょうか。リングなどにしたときに、見た目でその差が分かる人はまずいないと言ってよいでしょう。その差があるとすれば、先ほど説明したように業界内で取引されるときのガイの価格だけではないでしょうか。
さらに0.48や49、0.58や59といった(キャラ落ちと言います)微妙な大きさの石がほとんど店頭に無いのも不思議なことのひとつです。